プリウス(20系)で警告灯が複数・全部つく
まず疑うのはハイブリッド用ウォーターポンプ(インバーターを冷やす電動ポンプ)です。国内の申告ではこれが最も多く、次にABSユニット、インバーター本体と続きます。20系プリウスは冷却や制御のどこか一か所で異常が出ると、ハイブリッドシステム警告を筆頭にABS・VSC・ブレーキなど複数の警告灯がまとめて点くことがあり、灯の数だけで重症度は判断できません。
疑う順
修理費の目安は、費用の記載がある事例が3件以上集まった部品にだけ載せています。
- 見分け方(自分で確認できること)
- エンジンルームから聞こえるはずの電動ポンプの作動音がしない、または以前と違う音になっていないか確認してください。ハイブリッドシステム警告と一緒に、ほかの警告灯も同時に点くことが多いです。夏場や渋滞のあと、坂道を上ったあとに出やすい、いったんエンジンを止めて時間をおくと消える、という出方も手がかりになります。
- 放置するとどうなる
- インバーターが冷えないまま走ると、出力が絞られて走行できなくなることがあります。冷却不足が続くとインバーター本体を傷め、修理の範囲が広がります。
- 出やすい年式・距離
- 2005〜2006年式、走行 105,457〜150,800km(中央値 130,000km)。初度登録から年数が経った個体、走行距離が伸びた個体に目立ちます。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 点いている警告灯の絵柄を見てください。ABS、VSC(横滑り防止)、ブレーキの三つが同時に点いているなら、ブレーキ制御側の可能性があります。ブレーキペダルが以前より硬い・深い、踏んだときの感触が変わった、始動直後のポンプ音が長く続くといった変化も一緒に確認してください。
- 放置するとどうなる
- ABSや横滑り防止の補助が働かなくなり、滑りやすい路面で止まりにくくなることがあります。ブレーキの効き方が普段と変わったまま走るのは避けてください。
その他の事例(各1件): インバーター(ハイブリッド)
国内5件と海外12件を合算した並びです。割合は合算した事例数に対する%。海外分は申告データを語の一致で分類したもので、燃料・規制・使い方が違います。
国内3件+海外2件
- 見分け方(自分で確認できること)
- エンジンルームから聞こえるはずの電動ポンプの作動音がしない、または以前と違う音になっていないか確認してください。ハイブリッドシステム警告と一緒に、ほかの警告灯も同時に点くことが多いです。夏場や渋滞のあと、坂道を上ったあとに出やすい、いったんエンジンを止めて時間をおくと消える、という出方も手がかりになります。
- 放置するとどうなる
- インバーターが冷えないまま走ると、出力が絞られて走行できなくなることがあります。冷却不足が続くとインバーター本体を傷め、修理の範囲が広がります。
- 出やすい年式・距離
- 2005〜2006年式、走行 105,457〜150,800km(中央値 130,000km)。初度登録から年数が経った個体、走行距離が伸びた個体に目立ちます。
国内0件+海外3件
- 出やすい年式・距離
- 2004年式
国内0件+海外2件
国内0件+海外2件
その他の事例(各1件): ABS・ブレーキ制御コンピューター
ここに挙げたのは疑う順番の目安です。警告灯が複数点くときは、元になっている一か所を突き止めることが先になります。確定は点検で。
よくある質問
- 警告灯が全部点いていますが、そのまま走って大丈夫ですか
- 走れてしまう場合もありますが、おすすめしません。ブレーキの効き方が変わっていたり、加速中に力が抜けたりする場合は、安全な場所に停めてご相談ください。いったん消えても再発することが多い症状です。
- エンジンを止めて掛け直したら消えました。直ったのでしょうか
- 消えても記録はコンピューターに残っていることがほとんどです。消えた=直ったではないので、点いたときの状況(走り出して何分後か、坂道か、渋滞か)を控えておいて、早めに見てもらってください。
- 警告灯が点いたままで車検は通りますか
- 保安基準に関わる警告灯が点灯したままだと、そのままでは通らないことがあります。検査前に原因を確認して直しておくのが確実です。
- 修理にはどのくらいかかりますか
- どこが原因かで大きく変わります。冷却の電動ポンプのように部品交換で区切りがつくものもあれば、ブレーキ制御やインバーターのように部品の手配から必要になるものもあります。まず診断のお時間をいただくとご案内しやすくなります。
海外仕様との違い
海外向けも日本製(堤(愛知))で、エンジンやハイブリッド機構などの主要部品は国内向けと共通です。
くわしく(燃料・規制・使い方の違い)
- 米国向けプリウスも日本(堤工場)製で、HVバッテリー・インバーター・ブレーキアクチュエータ・EGRといった主要部品は国内向けと同じです。
- 違うのは燃料(米国はE10ガソリン)、排ガス規制、走行距離の伸び方(長距離通勤や配車サービスで距離が伸びやすい)と気候です。
- 国内では走行距離が伸びる前に中古輸出される車が多く、距離が伸びてから出る持病(例: 30系のヘッドガスケット)は海外の申告で先に目立ちます。国内でも距離が伸びた車では同じ見方が要ります。
- 米国は申告の窓口(NHTSA)と大きなオーナー掲示板があるため件数が多く出ます。件数の多さ=壊れやすさではありません。
事例(こうだったから、こうして直った)
集めた事例を1件ずつ。年式・距離・症状の組み合わせと、原因・交換した部品、費用、出典です。文章は引用せず、事実だけを載せています。
他にこんな症状はありますか? 当てはまるものを押すと、事例が絞られて、その組み合わせで多かった部品が出ます。
| 型式・年式 | 走行 | 他の症状 | 原因・交換した部品 | 費用 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| NHW20 2005年式 | 156,000km | 加速しない・パワーが出ない | ハイブリッド用ウォーターポンプ(インバーター冷却) | — | 国交省 |
| NHW20 2004年式 | 56,300km | エンスト・走行中に止まる | インバーター(ハイブリッド) | — | 国交省 |
| NHW20 2006年式 | 130,000km | — | ハイブリッド用ウォーターポンプ(インバーター冷却) | — | 国交省 |
| NHW20 2010年式 | 248,000km | ブレーキの効きが悪い・ペダルが深い | ABSユニット | — | 国交省 |
| NHW20 2005年式 | 99,321km | エンスト・走行中に止まる | ハイブリッド用ウォーターポンプ(インバーター冷却) | — | 国交省 |
海外の事例 12件を見る
| 型式・年式 | 走行 | 他の症状 | 原因・交換した部品 | 費用 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| NHW20 2006年式 | — | エンスト・走行中に止まる、水温警告灯・オーバーヒート | ハイブリッド用ウォーターポンプ(インバーター冷却)、イグニッションコイル | — | 米NHTSA |
| NHW20 2007年式 | — | ブレーキの効きが悪い・ペダルが深い | ヒューズ・リレー | — | 米NHTSA |
| NHW20 2008年式 | — | — | メーターパネル・基板 | — | 米NHTSA |
| NHW20 2008年式 | — | 走行中に電源が落ちる・システム停止 | 駆動用バッテリー(HVバッテリー)、補機バッテリー(ハイブリッド車の12V) | — | 米NHTSA |
| NHW20 2007年式 | — | 走行不能・走れない | ブレーキアクチュエータ(ハイブリッド) | — | 米NHTSA |
| NHW20 2008年式 | — | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯、ハイブリッドシステム警告、走行中に電源が落ちる・システム停止、エンジンがかからない(セルが回らない) | ヒューズ・リレー | — | 米NHTSA |
| NHW20 2004年式 | — | ブレーキ警告灯点灯 | ABS・ブレーキ制御コンピューター | — | 米NHTSA |
| NHW20 2005年式 | 41,834km | ブレーキ警告灯点灯、ABS・横滑り警告灯点灯、走行中に電源が落ちる・システム停止 | ハイブリッド用ウォーターポンプ(インバーター冷却)、ハイブリッドコンピューター(HV ECU) | — | 米NHTSA |
| NHW20 2008年式 | — | — | ブレーキアクチュエータ(ハイブリッド) | — | 米NHTSA |
| NHW20 2004年式 | — | 走行中に電源が落ちる・システム停止 | エンジン制御コンピューター | — | 米NHTSA |
| NHW20 2004年式 | — | ブレーキ警告灯点灯、ABS・横滑り警告灯点灯、ハイブリッドシステム警告 | エンジン制御コンピューター | — | 米NHTSA |
| NHW20 2004年式 | — | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯、走行中に電源が落ちる・システム停止、エンジンがかからない(セルが回らない)、走行不能・走れない | エンジン制御コンピューター | — | 米NHTSA |
費用は事例に書かれていた金額です。車両の状態・地域・工場で変わります。「—」は記載なし。
自分で直す人向け: 部品を探す
1位の部品名で検索します。適合は型式・類別で必ず確認してください。
出典
「自動車不具合情報ホットライン」(国土交通省)(https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/opn.html)を加工して作成
本文は各サイトから引用していません。事例の事実(車種・症状・原因・費用)だけを集計しています。
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-12 更新日:2026-09-12
本ページは全国の整備事例の集計と当社の経験に基づく「疑う順」です。原因の確定は必ず点検で行ってください。修理費は事例の中央値と幅で、車両の状態・地域・工場により異なります。
