N-BOX(S07B-JF3)で部品の破損・脱落
この症例は「特殊事例」です。修理で直す故障というより、製造上の不具合として国土交通省などへの申告が多い事象を整理しています。
N-BOXで「部品が壊れた・外れた」という申告として最も多く挙がっているのは、ウインドウレギュレーター(パワーウインドウのガラスを上下させる機構)です。次いでブラケット・ステー(部品を車体に留める金具)、ホイール、ルーフ・溶接部、ウェザーストリップ・シールと続きます。これらは日常の整備で摩耗して起きるというより、国の不具合情報窓口に「作りや強度に関わる不具合ではないか」として寄せられやすい内容です。ここでは、どんな申告が多いのかを整理し、ご自身の車で同じことが起きていないかを確かめる手がかりと、起きたときの相談先をお伝えします。
疑う順
修理費の目安は、費用の記載がある事例が3件以上集まった部品にだけ載せています。
- 見分け方(自分で確認できること)
- スイッチを押すとモーターの音はするのにガラスが動かない、途中で斜めに傾いて止まる、ドアの中で「ガチャン」「バキッ」と金属的な音がしてガラスが落ちた、という出方が代表的です。前ぶれとして、開け閉めのときにギシギシ・ガリガリと今までしなかった音がする、上がり方が以前より遅い、途中で引っかかって反転する、といった変化が出ることがあります。運転席だけ、あるいはスライドドア側だけ様子が違う、という気づき方も多いです。
- 放置するとどうなる
- ガラスが下がったまま固定できず、雨が入る、車内が施錠しても無防備になる、といった状態が続きます。落ちたガラスがドア内部の配線やモーターを傷めることもあります。
- 出やすい年式・距離
- 2017〜2019年式、走行 25,180〜73,280km(中央値 36,800km)。初度登録から数年の個体、走行距離がそれほど伸びていない個体からも挙がっているのが特徴です。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 部品を車体に留めておく金具です。段差や荒れた路面で「カタカタ」「ゴトッ」と、これまでしなかった音が出るようになったら手がかりになります。停車中に、マフラー、荷室内の装備、外装の樹脂パーツ、シートまわりの固定部などを手で軽く揺すってみて、片側だけグラつく、以前より大きく動く、留め具のあたりに割れやサビ色の筋が見える、といった変化がないか見てください。
- 放置するとどうなる
- 留めている部品が下がったり外れたりして、周囲の配線やホースを傷めることがあります。走行中に脱落すると後続車にも影響します。
- 出やすい年式・距離
- 2019〜2020年式、走行 13,422〜60,927km(中央値 24,636km)。初度登録から年数が浅い個体でも挙がっています。走行距離の多い少ないにかかわらず報告があります。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 洗車のときに、ホイールのナットまわりから放射状に伸びる細い線、スポークの根元の割れ、塗装の浮きやサビの筋がないかを見てください。走行中に速度が上がるほど強くなる振動、ハンドルの小刻みな震え、空気圧を入れても一本だけ早く抜ける、といった変化も手がかりです。縁石に強く当てた、深い穴に落ちた、といった心当たりがあれば一緒に伝えてください。
- 放置するとどうなる
- 空気の抜けが早くなったり、振動が大きくなったりします。周囲の足まわりの部品にも負担がかかります。
その他の事例(各1件): ルーフ・溶接部、ウェザーストリップ・シール
ここに挙げたのは、申告として多い事象の整理です。同じ音や違和感でも、起きている箇所は車ごとに違います。気づいた時期、音の出方、どの操作で出たかをメモして販売店や当店にお伝えください。確定は点検で。
よくある質問
- ガラスが落ちたまま走っても大丈夫ですか
- ガラスが下がったまま固定できない状態は、雨や盗難の面で不安が残ります。応急でガラスを持ち上げて仮固定する方法もありますが、ドア内部で外れた部品がさらに動いて配線を傷めることがあります。早めに点検を受けてください。
- 車検は通りますか
- パワーウインドウが動かないだけでは検査項目に直接は当たりませんが、ガラスが所定の位置に保持できない、部品が脱落しかけている、といった状態は保安基準に関わる可能性があります。車検の前に状態を見せていただくのが確実です。
- メーカーの無償修理や保証の対象になりますか
- リコールや改善対策の対象になっている場合や、保証期間内であれば、無償で対応されることがあります。まずは購入した販売店かメーカーのお客様相談窓口に、車台番号と症状の出方を伝えて確認してください。
- 同じ不具合が他にも起きているか知る方法はありますか
- 国土交通省の自動車不具合情報ホットラインで、車名から寄せられた申告を見ることができます。ご自身の症状を届け出ることもでき、同じ内容が積み重なると調査のきっかけになります。
事例(こうだったから、こうして直った)
集めた事例を1件ずつ。年式・距離・症状の組み合わせと、原因・交換した部品、費用、出典です。文章は引用せず、事実だけを載せています。
他にこんな症状はありますか? 当てはまるものを押すと、事例が絞られて、その組み合わせで多かった部品が出ます。
| 型式・年式 | 走行 | 他の症状 | 原因・交換した部品 | 費用 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| JF3 2019年式 | 45,000km | — | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2018年式 | 61,100km | パワーウインドウが動かない | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2020年式 | 70,000km | スライドドアが開かない・閉まらない | ブラケット・ステー | — | 国交省 |
| JF4 2019年式 | 86,400km | パワーウインドウが動かない | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2018年式 | 2,200km | — | ウェザーストリップ・シール | — | 国交省 |
| JF3 2019年式 | 10,619km | — | ブラケット・ステー | — | 国交省 |
| JF3 2020年式 | 27,100km | スライドドアが開かない・閉まらない | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2018年式 | 35,966km | — | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2019年式 | 24,636km | パワーウインドウが動かない | ブラケット・ステー | — | 国交省 |
| JF3 2019年式 | 28,000km | パワーウインドウが動かない | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2021年式 | 10,000km | — | ホイール | — | 国交省 |
| JF3 2019年式 | 36,800km | パワーウインドウが動かない | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2017年式 | 70,000km | — | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
| JF3 2019年式 | 42,313km | — | ホイール | — | 国交省 |
| JF4 2021年式 | — | — | ルーフ・溶接部 | — | 国交省 |
| JF3 2017年式 | 17,500km | エンジンからの異音 | ウインドウレギュレーター | — | 国交省 |
費用は事例に書かれていた金額です。車両の状態・地域・工場で変わります。「—」は記載なし。
自分で直す人向け: 部品を探す
1位の部品名で検索します。適合は型式・類別で必ず確認してください。
出典
- 国土交通省 自動車不具合情報ホットライン(16件)
「自動車不具合情報ホットライン」(国土交通省)(https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/opn.html)を加工して作成
本文は各サイトから引用していません。事例の事実(車種・症状・原因・費用)だけを集計しています。
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-12 更新日:2026-09-12
本ページは全国の整備事例の集計と当社の経験に基づく「疑う順」です。原因の確定は必ず点検で行ってください。修理費は事例の中央値と幅で、車両の状態・地域・工場により異なります。
