フィットで走行不能・走れない
まず疑うのはCVT(無段変速機)です。フィットで「アクセルを踏んでも進まない」「Dに入れても動かない」というときは、駆動力を伝える部分の不具合が上位に来ます。次にクラッチ、ハイブリッド車では駆動用バッテリー、そしてドライブシャフト、電動ファンと続きます。動かなくなる前後の様子(音がしたか、警告灯が点いたか、坂道だったか)で、疑う順番が変わります。
疑う順
修理費の目安は、費用の記載がある事例が3件以上集まった部品にだけ載せています。
- 見分け方(自分で確認できること)
- エンジンはかかって回転も上がるのに、車が前に出ない・後ろに下がらない。走行中に急に力が抜ける。シフトレバーをDやRに入れても、いつもの「入った」という軽い衝撃が感じられない。発進のときに滑るような感覚や、うなるような音が出ることもあります。メーターの表示が点滅したり、シフト位置の表示が消えたりする場合も手がかりです。
- 放置するとどうなる
- 滑ったまま走ると内部の摩耗が進み、途中で動かなくなってレッカーになることがあります。まわりの部品まで傷めることもあります。
- 出やすい年式・距離
- 2003〜2006年式、走行 62,200〜150,000km(中央値 97,000km)。初度登録から年数が経った個体、走行距離が伸びた個体に目立ちます。
- 見分け方(自分で確認できること)
- マニュアル車で、ペダルを踏んでもギアが入らない、ペダルがスカスカで戻ってこない、逆に踏んでも切れている感じがしない。坂道や発進時に、回転だけ上がって速度がついてこない。焦げたような匂いが一緒に出ることもあります。
- 放置するとどうなる
- ギアが入らないまま路上で止まることがあります。滑った状態が続くと、まわりの部品にも熱の負担がかかります。
- 見分け方(自分で確認できること)
- ハイブリッド車で、ハイブリッドシステムの警告表示が出て力が抜ける。メーターの電池残量の表示が、いつもより極端に早く減ったり増えたりする。エンジンのかかる回数が以前より明らかに増えた、という変化も手がかりです。
- 放置するとどうなる
- 警告が出たまま走ると、途中で走行できなくなることがあります。出先で止まると自力では動かせません。
その他の事例(各1件): DCT(デュアルクラッチ変速機)、ドライブシャフト
ここに挙げたのはあくまで疑う順番です。動かなくなった状況(音、警告灯、そのときの速度や場所)を伝えていただくと切り分けが早くなります。確定は点検で。
よくある質問
- 動かなくなりましたが、だましだまし走れますか
- おすすめしません。進まない・力が抜けるという症状は、駆動を伝える部分かハイブリッド系に原因があることが多く、走らせるほど傷みが広がります。安全な場所に寄せて、積載車での搬送をご相談ください。
- 修理にはどのくらいかかりますか
- どこが原因かで大きく変わります。部品の取り寄せが必要なものや、載せ替えになるものは日数がかかります。まず点検で原因を特定し、そのうえで日数の目安をお伝えします。
- 警告灯が消えたのですが、直ったのでしょうか
- 一度消えても、記録は車のコンピューターに残っていることがあります。症状が出たり出なかったりする段階で見ておくほうが、原因を絞りやすくなります。
- 車検は通りますか
- 走行できない状態では検査場まで自走できません。まず動く状態に戻すのが先で、そのうえで車検に関わる箇所を一緒に確認します。
事例(こうだったから、こうして直った)
集めた事例を1件ずつ。年式・距離・症状の組み合わせと、原因・交換した部品、費用、出典です。文章は引用せず、事実だけを載せています。
他にこんな症状はありますか? 当てはまるものを押すと、事例が絞られて、その組み合わせで多かった部品が出ます。
| 型式・年式 | 走行 | 他の症状 | 原因・交換した部品 | 費用 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| GP5 2019年式 | 58,084km | ギアが入らない・動かない | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2015年式 | 140,000km | — | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2014年式 | 80,900km | 警告灯点灯(種類不明) | DCT(デュアルクラッチ変速機) | — | 国交省 |
| GK3 2017年式 | — | アンダーカバーが外れて引きずる | エンジンアンダーカバー | — | 国交省 |
| GP5 2013年式 | 88,300km | — | 駆動用バッテリー(HVバッテリー) | — | 国交省 |
| GP5 | — | 回転だけ上がって進まない(滑り)、警告灯点灯(種類不明) | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2016年式 | 8,800km | — | 駆動用バッテリー(HVバッテリー) | — | 国交省 |
| GP1 2010年式 | 43,094km | エンスト・走行中に止まる | 電動ファン | — | 国交省 |
| GP6 2016年式 | 1,600km | 警告灯が複数・全部つく、ブレーキ警告灯点灯 | 配線・コネクタ(断線・接触不良) | — | 国交省 |
| GD1 2006年式 | 120,000km | — | CVT(無段変速機) | — | 国交省 |
| GP5 2013年式 | 21,167km | 回転だけ上がって進まない(滑り) | テールランプ | — | 国交省 |
| GD1 2005年式 | 70,000km | — | CVT(無段変速機) | — | 国交省 |
| GD1 2004年式 | 170,000km | 回転だけ上がって進まない(滑り) | CVT(無段変速機) | — | 国交省 |
| GD1 2002年式 | 97,000km | ギアが入らない・動かない | CVT(無段変速機) | — | 国交省 |
| GD1 2004年式 | 96,427km | エンジンからの異音 | ドライブシャフト | — | 国交省 |
| GD1 2004年式 | 57,000km | — | CVT(無段変速機) | — | 国交省 |
費用は事例に書かれていた金額です。車両の状態・地域・工場で変わります。「—」は記載なし。
自分で直す人向け: 部品を探す
1位の部品名で検索します。適合は型式・類別で必ず確認してください。
出典
- 国土交通省 自動車不具合情報ホットライン(16件)
「自動車不具合情報ホットライン」(国土交通省)(https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/opn.html)を加工して作成
本文は各サイトから引用していません。事例の事実(車種・症状・原因・費用)だけを集計しています。
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-12 更新日:2026-09-12
本ページは全国の整備事例の集計と当社の経験に基づく「疑う順」です。原因の確定は必ず点検で行ってください。修理費は事例の中央値と幅で、車両の状態・地域・工場により異なります。
