フィット(LEB)でギアが入らない・動かない
まず疑うのはクラッチです。フィットのハイブリッド(LEB)は一般的なCVTではなく、乾いたクラッチを二組使う7速のDCT(デュアルクラッチ変速機)を積んでいます。次にDCT本体、そして少数でECU(コンピューター)が続きます。渋滞や長い上り坂をノロノロ進んだあとに起きたのか、いつもの発進で急に出たのかで、疑う方向が変わります。
疑う順
修理費の目安は、費用の記載がある事例が3件以上集まった部品にだけ載せています。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 渋滞、駐車場の坂、長い上り坂の低速走行が続いたあとに出やすいのが特徴です。クラッチが熱を持つと保護のはたらきで動力が切れ、アクセルを踏んでも進まない、シフトを入れても反応しない、という出方になります。メーターに変速機の警告表示や「トランスミッション」の文字が出ることも多いです。しばらく止めて冷ますと、また普通に走れてしまうのも手がかりです。発進のときに半クラッチのようなつながり方をする、焦げたようなにおいがする、といった変化も一緒に見てください。
- 放置するとどうなる
- つながりが滑ったまま使うと熱による傷みが進み、出先で動かせなくなってレッカーになることがあります。周りの部品にも負担がかかります。
- 出やすい年式・距離
- 2014〜2018年式、走行 40,541〜87,480km(中央値 69,842km)。初度登録から年数が経った個体、走行距離が伸びた個体に多く見られます。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 変速機そのものの側です。DやRに入れても「入った」という軽い手応えがない、シフト位置の表示が点滅する、走行中に特定の段だけつながらない、といった出方が手がかりになります。クラッチの熱が原因のときと違い、冷ましても同じ症状が出る、いつもの街乗りでも急に出る、というのが分かれ目です。ギアが切り替わる瞬間に普段と違う音や衝撃が出ていなかったかも思い出してみてください。
- 放置するとどうなる
- 走行中に動力が切れる場面が増え、交通量の多い場所で動けなくなることがあります。内部の傷みが進むと修理の範囲が広がります。
- 出やすい年式・距離
- 2013〜2014年式、走行 57,040〜175,600km(中央値 90,000km)。初度登録から年数が経った個体、走行距離が伸びた個体から挙がっています。
その他の事例(各1件): ECU(コンピューター)
ここに挙げたのは疑う順番と見分け方の目安です。同じ「ギアが入らない」でも、熱によるものか、変速機の中の傷みか、制御側かで手当てが変わります。出たときの状況(渋滞や坂だったか、警告灯の表示、冷ますと走れたか)を伝えてください。確定は点検で。
よくある質問
- このまま走って大丈夫ですか
- 一度冷めて普通に走れても、同じ場面で再発することが多い症状です。坂道や渋滞を避け、早めに点検を受けてください。動かなくなった場所が交差点や車線の中なら、無理に動かさずロードサービスを呼ぶほうが安全です。
- 渋滞のあとだけ出て、しばらくすると直ります。様子を見ていいですか
- クラッチが熱を持ったときの保護のはたらきで起きることがあり、冷めれば動くのは珍しくありません。ただし「治った」わけではなく、繰り返すうちに傷みが進みます。どんな場面で出たか(渋滞か、上り坂か、駐車場の切り返しか)をメモして相談してください。
- 直るまでどのくらいかかりますか
- 状態の確認だけなら短時間で済みますが、変速機の中を見る作業や部品の手配が必要になると日数がかかります。代車の要否は先に伝えておくとやりとりが早くなります。
- 車検は通りますか
- ギアが正常に入らない、走行中に動力が切れるという状態は、そのままでは通せません。まず原因を確かめて、直したうえで受けることになります。
事例(こうだったから、こうして直った)
集めた事例を1件ずつ。年式・距離・症状の組み合わせと、原因・交換した部品、費用、出典です。文章は引用せず、事実だけを載せています。
他にこんな症状はありますか? 当てはまるものを押すと、事例が絞られて、その組み合わせで多かった部品が出ます。
| 型式・年式 | 走行 | 他の症状 | 原因・交換した部品 | 費用 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| GP5 2019年式 | 58,084km | 走行不能・走れない | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2015年式 | 90,000km | 回転だけ上がって進まない(滑り) | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2013年式 | 100,000km | — | ECU(コンピューター) | — | 国交省 |
| GP5 2014年式 | 33,023km | 警告灯点灯(種類不明) | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2014年式 | 81,600km | 走行中に電源が落ちる・システム停止 | クラッチ | — | 国交省 |
| GP5 2014年式 | 90,000km | — | DCT(デュアルクラッチ変速機) | — | 国交省 |
| GP5 2014年式 | 197,000km | — | DCT(デュアルクラッチ変速機) | — | 国交省 |
| GP5 2013年式 | 48,800km | — | DCT(デュアルクラッチ変速機) | — | 国交省 |
費用は事例に書かれていた金額です。車両の状態・地域・工場で変わります。「—」は記載なし。
自分で直す人向け: 部品を探す
1位の部品名で検索します。適合は型式・類別で必ず確認してください。
出典
「自動車不具合情報ホットライン」(国土交通省)(https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/opn.html)を加工して作成
本文は各サイトから引用していません。事例の事実(車種・症状・原因・費用)だけを集計しています。
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-12 更新日:2026-09-12
本ページは全国の整備事例の集計と当社の経験に基づく「疑う順」です。原因の確定は必ず点検で行ってください。修理費は事例の中央値と幅で、車両の状態・地域・工場により異なります。
