ハイエース バンでDPF警告灯・再生が終わらない
まず疑うのはDPF(排気のすすを溜めるフィルター)そのものの詰まりです。ただし集めた事例では、その次にEGRクーラー、EGRバルブ、インテークマニホールド(吸気側)のすす詰まりが同じくらい並んでいます。DPFが詰まるのは結果で、すすを増やしている元が吸気やEGR側にあることが多い、という見方をします。再生が途中で終わる・終わってもすぐ警告灯が戻るときは、フィルター側だけでなく元の側も一緒に確認します。
疑う順
修理費の目安は、費用の記載がある事例が3件以上集まった部品にだけ載せています。
- 見分け方(自分で確認できること)
- DPFのマークや排気関連の警告灯が点灯または点滅し、手動再生をかけても最後まで終わらない、終わってもすぐ点き直す。停車中にアイドリングが高いままの時間が長い、排気のにおいが強い、走り出しで前に出にくいといった感じ方も手がかりです。短距離の配送や近所の買い物ばかりという使い方が続いていないかも思い出してみてください。
- 放置するとどうなる
- 詰まりが進むと排気が抜けず、出力が絞られたまま走ることになります。そのまま続けると走行できなくなることがあり、過給機や排気系のほかの部品にも負担がかかります。
- 出やすい年式・距離
- 2007〜2016年式、走行 41,000〜205,000km(中央値 100,000km)。初度登録から年数が経った個体、走行距離が伸びた個体に多く見られます。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 排気の一部を冷やして吸気に戻す部品です。詰まると再生を繰り返しても状況が変わらず、白っぽい煙が増える、冷却水が理由もなく少しずつ減るといった変化が出ることがあります。エンジンをかけた直後のアイドリングが以前より荒い、という気づき方もあります。
- 放置するとどうなる
- すすが吸気側へ回り続け、DPFを何度掃除しても短い間隔で詰まりが戻ります。冷却水側に抜けると、エンジン本体にも影響します。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 排気を戻す量を調整する弁です。すすで動きが渋くなると、アイドリングが不安定、黒い煙が増える、アクセルを踏んだときのつながりがもたつく、といった形で出ます。警告灯が点いたり消えたりを繰り返すこともあります。
- 放置するとどうなる
- 燃焼が乱れたままだとすすが増え、DPFの詰まりを早めます。再生の回数が増え、燃費も落ちます。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 空気をエンジンへ配る通り道です。内側にすすが厚く付くと、アクセルを踏んでも回転だけ上がって前に出にくい、登り坂で力が出ない、という感じになります。再生が終わっても調子が戻らない場合の手がかりになります。
- 放置するとどうなる
- 空気が足りないまま燃やすことになり、すすがさらに増えてDPF側の詰まりが繰り返します。
- 見分け方(自分で確認できること)
- 排気をきれいにする部品です。傷むと再生の温度が上がりきらず、再生が終わらない形で表に出ることがあります。オーナー側で分かるのは、排気のにおいが変わった、マフラー付近から今までしなかった音がする、といった点です。
- 放置するとどうなる
- 排気の抜けや処理が不十分なまま走ることになり、警告灯が消えない状態が続きます。ほかの排気系部品にも負担がかかります。
ここに挙げたのは疑う順番の目安です。どれが元になっているかは、再生の履歴と差圧、吸気側の状態を見て判断します。確定は点検で。
よくある質問
- 警告灯が点いたまま走っても大丈夫ですか
- 点灯のしかたで変わります。点滅している、力が出ない、という状態なら走行を続けずに早めに相談してください。点いているだけで普段どおり走れる場合も、詰まりは進むので放置はおすすめしません。
- 手動再生をかければ直りますか
- 一時的に軽くなることはありますが、すすを増やしている元が残っていると同じことを繰り返します。再生が途中で終わる、間隔がどんどん短くなる、というときは元の側の点検が要ります。
- 高速道路を長めに走れば消えますか
- 短距離ばかりの使い方が続いていた場合は、まとまった距離を走ることで自動の再生が最後まで進み、警告灯が消えることがあります。それでも消えない、またはすぐ点き直すなら、詰まりや部品側の不具合を疑います。
- この状態で車検は通りますか
- 警告灯が点いたままだと通らない項目があります。車検の予定があるなら、早めに原因を切り分けておくほうが結果的に手戻りが少なくて済みます。
事例(こうだったから、こうして直った)
集めた事例を1件ずつ。年式・距離・症状の組み合わせと、原因・交換した部品、費用、出典です。文章は引用せず、事実だけを載せています。
他にこんな症状はありますか? 当てはまるものを押すと、事例が絞られて、その組み合わせで多かった部品が出ます。
| 型式・年式 | 走行 | 他の症状 | 原因・交換した部品 | 費用 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| KDH201 2013年式 | 44,200km | — | 第5インジェクター(DPF燃料添加インジェクター) | — | 国交省 |
| KDH201 2017年式 | 189,157km | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯 | 第5インジェクター(DPF燃料添加インジェクター)、触媒 | 148,390円 | 整備ブログ |
| GDH206 2018年式 | — | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯、加速しない・パワーが出ない | サーモスタット | 51,000円 | 整備ブログ |
| KDH201 | 250,000km | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯 | EGRクーラー、インテークマニホールド、EGRバルブ、DPF(排気微粒子フィルター) | — | 整備ブログ |
| KDH201 2007年式 | — | アイドリング不調・振動 | スワールコントロールバルブ、触媒、インテークマニホールド、吸気シャッターバルブ、EGRバルブ、EGRクーラー | — | 整備ブログ |
| GDH201 2018年式 | 65,000km | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯 | インジェクター、DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
| — | 240,000km | アイドリング不調・振動 | インテークマニホールド、EGRバルブ、EGRクーラー | — | 整備ブログ |
| KDH201 | — | — | DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
| KDH201 2014年式 | — | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯、加速しない・パワーが出ない | DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
| KDH201 2011年式 | 100,000km | マフラーからの音が大きい・バリバリ | マフラー、DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
| KDH206 2007年式 | 137,500km | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯、加速しない・パワーが出ない | DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
| KDH206 | 25,000km | エンジン警告灯(チェックランプ)点灯、加速しない・パワーが出ない | 触媒、DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
| KDH201 2008年式 | — | 加速しない・パワーが出ない | DPF(排気微粒子フィルター) | — | 国交省 |
費用は事例に書かれていた金額です。車両の状態・地域・工場で変わります。「—」は記載なし。
自分で直す人向け: 部品を探す
1位の部品名で検索します。適合は型式・類別で必ず確認してください。
出典
- 国土交通省 自動車不具合情報ホットライン(8件)
- 整備工場のブログ(5件)
「自動車不具合情報ホットライン」(国土交通省)(https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/opn.html)を加工して作成
本文は各サイトから引用していません。事例の事実(車種・症状・原因・費用)だけを集計しています。
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-12 更新日:2026-09-12
本ページは全国の整備事例の集計と当社の経験に基づく「疑う順」です。原因の確定は必ず点検で行ってください。修理費は事例の中央値と幅で、車両の状態・地域・工場により異なります。
