CX-5の故障・持病
CX-5 の事例はほとんどが 2.2L ディーゼル(SH-VPTS)で、初代(KE、2012〜2016年)に集中しています。持病はオルタネーター、樹脂のウォーターバイパスパイプ、ヘッドガスケット、ターボ、タイミングチェーンと、距離が伸びたディーゼルらしい顔ぶれです。ガソリン(PE・PY)の事例は少なく、大きな持病は見えていません。ここでは整備工場の目線で「何から疑うか」を整理します。
型式・エンジンを選ぶと、その車の持病・症例・多い故障に切り替わります。
イラストはイメージです症状から見る
この車種の監修済み症例はまだありません。
エンジンを問わず出るもの
ウォーターバイパスパイプはガソリンにも出ていて、樹脂パイプの劣化はエンジンを問いません。冷却水の減りは早めに確かめます。
中古で買うとき・長く乗るときに見るところ
ディーゼルは、オイルレベルが増えていないか、ウォーターバイパスパイプが金属の対策品に替わっているか、オルタネーターとターボの交換歴があるかを見ます。短距離中心の使い方だった車は避けたほうが無難です。確定は点検で。
この車で多い故障(部品別)
集めた整備事例193件のうち、どの部品が原因・交換になったかの割合です。走っている台数あたりの故障率ではありません。
- オルタネーター(発電機)44件 23%主な症状: バッテリー警告灯点灯走行110,000km前後で多い
- ウォーターバイパスパイプ(樹脂製)23件 12%主な症状: 冷却水漏れ・減る走行110,000km前後で多い
- ヘッドガスケット16件 8%主な症状: 冷却水漏れ・減る走行140,000km前後で多い
- ターボチャージャー12件 6%主な症状: 加速しない・パワーが出ない走行60,000km前後で多い
- タイミングチェーン11件 6%主な症状: 加速しない・パワーが出ない走行100,000km前後で多い
- インテークマニホールド8件 4%主な症状: エンスト・走行中に止まる走行80,000km前後で多い
- バキュームポンプ7件 4%主な症状: 警告灯点灯(種類不明)走行90,000km前後で多い
- DPF(排気微粒子フィルター)5件 3%主な症状: DPF警告灯・再生が終わらない
- ECU(コンピューター)5件 3%主な症状: エンスト・走行中に止まる走行30,000km前後で多い
- インタークーラー4件 2%主な症状: 加速しない・パワーが出ない走行20,000km前後で多い
この距離で車検に落ちる項目(英国のデータ)
英国の車検(MOT)の公開データから、走行距離ごとの不合格率を出したものです。英国で走っている同じ車の実績で、日本からの中古並行輸入も多く含まれます。
KE・KF PE-VPS
| 0〜5万km9,870台 | フロントガラス 1.1%ブレーキローター(ディスク) 0.5%スタビライザーリンク 0.3% |
|---|---|
| 5〜10万km10,088台 | フロントガラス 2.2%タイロッドエンド 2.0%コイルスプリング 1.0% |
| 10〜15万km2,837台 | タイロッドエンド 11.1%ボールジョイント 6.2%スタビライザーリンク 3.2% |
| 15〜20万km675台 | タイロッドエンド 17.0%ボールジョイント 5.5%スタビライザーリンク 4.9% |
| 20〜25万km129台 | タイロッドエンド 23.3%スタビライザーリンク 9.3%ボールジョイント 7.8% |
KE・KF SH-VPTS ディーゼル
| 0〜5万km4,597台 | フロントガラス 1.2%スタビライザーリンク 1.0%コイルスプリング 0.9% |
|---|---|
| 5〜10万km15,687台 | タイロッドエンド 3.3%フロントガラス 2.0%スタビライザーリンク 1.9% |
| 10〜15万km14,674台 | タイロッドエンド 10.9%スタビライザーリンク 4.0%フロントガラス 2.7% |
| 15〜20万km7,086台 | タイロッドエンド 14.5%ボールジョイント 7.1%スタビライザーリンク 4.8% |
| 20〜25万km1,734台 | タイロッドエンド 16.6%ボールジョイント 9.5%スタビライザーリンク 5.9% |
| 25〜30万km241台 | タイロッドエンド 17.0%ボールジョイント 10.0%スタビライザーリンク 8.7% |
融雪塩による錆と、タイヤ・ワイパー・電球などの消耗品は除いています。英国の道路事情によるもので、日本の車検の合否とは基準が違います。出典: DVSA(Open Government Licence v3.0)
2.2L ディーゼル KE2・KF2(SH-VPTS、2012年〜)
- 型式
KE2KF2- 年式
- 2012年〜
- エンジン
- 2.2L 直4 ディーゼルツインターボ(SKYACTIV-D)、6AT
オルタネーター、樹脂の冷却水パイプ、ヘッドガスケット。すすとオイル希釈が根にある
まず疑うのはオルタネーターです。バッテリー警告灯、部品の破損、として2012〜2014年式、11万km前後に集中していて、この車の事例の4分の1を占めます。次がウォーターバイパスパイプで、樹脂製のパイプが割れて冷却水が漏れ、水温警告灯として2012〜2017年式、11〜12万km前後に出ます。初期型は樹脂、対策品は金属で、漏れる前に替えておく価値のある部品です。
ヘッドガスケットの冷却水漏れ(2012〜2014年式、14万km前後)は高額修理になる持病で、水温が上がる・冷却水が減るのにパイプからの漏れが無いときに疑います。ターボチャージャー(加速しない、白煙、2012〜2015年式、6万km前後)、タイミングチェーンの伸び(加速しない、エンスト、10万km前後)、インテークマニホールドのすす詰まり(エンスト、加速しない)、バキュームポンプ(ブレーキの効きが悪い)が続きます。
この世代のディーゼルは、短距離の繰り返しでDPFの再生が終わらず、燃料がオイルに混ざる(オイルの量が増える)、吸気側にすすが溜まる、という流れで不調が進みます。オイルレベルが上限を超えていないか、再生が正常に終わっているかが、上の部品に進む前の手がかりです。
症状から見る
- 冷却水漏れ・減る40件・監修待ち
- 加速しない・パワーが出ない27件・監修待ち
- バッテリー警告灯点灯27件・監修待ち
- 部品の破損・脱落23件・監修待ち
- エンスト・走行中に止まる19件・監修待ち
- 走行不能・走れない19件・監修待ち
- エンジン警告灯(チェックランプ)点灯19件・監修待ち
- 水温警告灯・オーバーヒート17件・監修待ち
多い故障(部品別)
- オルタネーター(発電機)44件 25%主な症状: バッテリー警告灯点灯走行110,000km前後で多い
- ウォーターバイパスパイプ(樹脂製)22件 12%主な症状: 冷却水漏れ・減る走行120,000km前後で多い
- ヘッドガスケット16件 9%主な症状: 冷却水漏れ・減る走行140,000km前後で多い
- ターボチャージャー12件 7%主な症状: 加速しない・パワーが出ない走行60,000km前後で多い
- タイミングチェーン10件 6%主な症状: 加速しない・パワーが出ない走行100,000km前後で多い
- インテークマニホールド8件 4%主な症状: エンスト・走行中に止まる走行80,000km前後で多い
- バキュームポンプ7件 4%主な症状: 警告灯点灯(種類不明)走行90,000km前後で多い
- DPF(排気微粒子フィルター)5件 3%主な症状: DPF警告灯・再生が終わらない
2.0L ガソリン KE5・KF5(PE-VPS、2012年〜)
- 型式
KEE- 年式
- 2012年〜
- エンジン
- 2.0L 直4 ガソリン(SKYACTIV-G)、6AT
事例は少ない。エアフロセンサーとヒーターコア
事例は少なく、エアフロセンサー(加速しない、走行不能)、ヒーターコア(暖房が効かない)、ウォーターバイパスパイプ、ABSユニットが挙がっています。ディーゼルのような重い持病は見えていません。
症状から見る
- 走行不能・走れない3件・監修待ち
- エンスト・走行中に止まる2件・監修待ち
- 暖房が効かない2件・監修待ち
多い故障(部品別)
- エアフロセンサー3件 43%主な症状: 走行不能・走れない走行70,000km前後で多い
- ヒーターコア2件 29%主な症状: 暖房が効かない
- ABSユニット1件 14%主な症状: エンスト・走行中に止まる
- ウォーターバイパスパイプ(樹脂製)1件 14%主な症状: 冷却水漏れ・減る
2.5L ガソリン KE5・KF5(PY-VPS、2014年〜)
- 型式
KE5KF5- 年式
- 2014年〜
- エンジン
- 2.5L 直4 ガソリン(SKYACTIV-G)、6AT
事例は少ない
事例は少なく、シートベルト、デファレンシャルのオイル漏れ、ECU、DC-DCコンバーターの音が各1〜2件です。傾向を語れる段階ではありません。
症状から見る
- シートベルトが引き出せない・戻らない2件・監修待ち
多い故障(部品別)
- シートベルト2件 40%主な症状: シートベルトが引き出せない・戻らない
- DC-DCコンバーター1件 20%主な症状: エンジンからウィーン・ヒュー音
- デファレンシャル(デフ)1件 20%主な症状: オイル漏れ・オイルにじみ
- ECU(コンピューター)1件 20%主な症状: ワイパーが動かない・拭き残し
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-13
