タントの故障・持病
タントは2代目(L375・L385)以降がKFエンジンにCVTという組み合わせで、持病はウォーターポンプ、ミラクルオープンドアまわりの雨漏りとラッチ、CVTの三つに集まります。初代(L350・L360)はEFエンジンで顔ぶれが違います。ここでは整備工場の目線で、世代ごとに「何から疑うか」を整理します。
型式・エンジンを選ぶと、その車の持病・症例・多い故障に切り替わります。
イラストはイメージです症状から見る
この車種の監修済み症例はまだありません。
エンジンを問わず出るもの
イグニッションスイッチの接触不良(警告灯が複数点く、ドアロックが勝手に動く、かからない)は初代から3代目まで出ています。電装の症状が複数同時に出たら、バッテリーの次にここを疑います。
オルタネーターの異音と発電不良は全世代にあり、軽自動車らしく距離より年数で出ます。
中古で買うとき・長く乗るときに見るところ
2代目(L375・L385)は助手席側の足元と後席の床が濡れた跡が無いか、ウォーターポンプの交換歴があるかを見ます。ウォーターポンプは異音が出る前に予防で替えてもよい部品です。
CVTは発進と変速のショック、オイルのにじみを試乗と下回りで確かめます。確定は点検で。
この車で多い故障(部品別)
集めた整備事例149件のうち、どの部品が原因・交換になったかの割合です。走っている台数あたりの故障率ではありません。
- ウォーターポンプ13件 9%主な症状: エンジンからの異音(冷間時)走行50,000km前後で多い
- CVT(無段変速機)12件 8%主な症状: 変速ショック・ギクシャク走行70,000km前後で多い
- ウェザーストリップ・シール12件 8%主な症状: 雨漏り・室内が濡れる走行50,000km前後で多い
- オルタネーター(発電機)8件 5%主な症状: 部品の破損・脱落走行70,000km前後で多い
- イグニッションスイッチ8件 5%主な症状: ドアロック・スマートキーが効かない走行40,000km前後で多い
- ブラケット・ステー7件 5%主な症状: 部品の破損・脱落走行70,000km前後で多い
- 配線・コネクタ(断線・接触不良)6件 4%主な症状: 加速しない・パワーが出ない走行80,000km前後で多い
- ドアラッチ・ドアハンドル5件 3%主な症状: ドアが開かない・閉まらない走行20,000km前後で多い
- スパークプラグ4件 3%主な症状: 加速しない・パワーが出ない
- エアコンコンプレッサー3件 2%主な症状: エアコンが冷えない
2代目 L375・L385(KF、CVT、2007〜2013年)
- 型式
L375L385- 年式
- 2007〜2013年
- エンジン
- 0.66L 直3 KF(NA・ターボ)、CVT
ウォーターポンプの異音と、ミラクルオープンドアの雨漏り・ラッチ
まず疑うのはウォーターポンプです。エンジンからのウィーン・ヒュー音、異音として2009〜2015年式、5万km前後に集中しています。KFのウォーターポンプはベアリングの摩耗で音が出始め、放っておくと冷却水漏れとオーバーヒートに進みます。異音の段階で替えるのが安く済みます。
次が雨漏りです。ウェザーストリップとシールの不良で、2008〜2011年式、5万km前後に出ています。助手席側のピラーレス(ミラクルオープンドア)は水が入りやすく、足元のカーペットが濡れる、電装が不安定になる、という形で見つかります。ドアラッチとドアハンドル(開かない、走行中に開く)も同じ構造の持病です。
CVTはオイル漏れと走行不能、変速ショックとして7万km前後で出ます。イグニッションスイッチ(警告灯が複数、ドアロックの誤作動、かからない)と配線・コネクタが続きます。
症状から見る
- 雨漏り・室内が濡れる11件・監修待ち
- エンジンからの異音(冷間時)5件・監修待ち
- オイル漏れ・オイルにじみ4件・監修待ち
- 加速しない・パワーが出ない4件・監修待ち
- 走行不能・走れない4件・監修待ち
- エンジンからガラガラ・カラカラ音4件・監修待ち
- オイルが減る・オイル消費3件・監修待ち
- エンジンからウィーン・ヒュー音3件・監修待ち
多い故障(部品別)
- ウェザーストリップ・シール11件 19%主な症状: 雨漏り・室内が濡れる走行50,000km前後で多い
- CVT(無段変速機)6件 10%主な症状: 走行不能・走れない走行100,000km前後で多い
- ウォーターポンプ6件 10%主な症状: エンジンからの異音(冷間時)走行30,000km前後で多い
- ピストンリング(オイル上がり)3件 5%主な症状: オイルが減る・オイル消費走行80,000km前後で多い
- スパークプラグ3件 5%主な症状: 加速しない・パワーが出ない
- 配線・コネクタ(断線・接触不良)3件 5%主な症状: ライト・ランプが点かない
- ドアラッチ・ドアハンドル2件 3%主な症状: 走行中にドアが開く・ロック不良
- エンジンマウント2件 3%主な症状: ブレーキ時のキーキー音
3代目 LA600・LA610(KF、CVT、2013〜2019年)
- 型式
LA600LA610- 年式
- 2013〜2019年
- エンジン
- 0.66L 直3 KF(NA・ターボ)、CVT、スマートアシスト
顔ぶれは2代目と同じ。ウォーターポンプ、CVT、電装
ウォーターポンプの異音は3代目でも続き、CVT、イグニッションスイッチ、配線・コネクタ(バッテリー上がり、ライト)が並びます。雨漏りは2代目より減っています。スマートアシスト付きの車は、運転支援の警告や誤作動の申告が加わりますが、原因が特定された事例はまだ少ないです。
症状から見る
- 冷却水漏れ・減る3件・監修待ち
- エンジンからの異音(冷間時)3件・監修待ち
- ドアが開かない・閉まらない2件・監修待ち
- オイル漏れ・オイルにじみ2件・監修待ち
- エンスト・走行中に止まる2件・監修待ち
- キュルキュル音(ベルト鳴き)2件・監修待ち
- 警告灯が複数・全部つく2件・監修待ち
多い故障(部品別)
- ウォーターポンプ6件 19%主な症状: 冷却水漏れ・減る走行50,000km前後で多い
- CVT(無段変速機)4件 13%主な症状: オイル漏れ・オイルにじみ走行40,000km前後で多い
- ドアロックアクチュエーター2件 6%主な症状: ドアが開かない・閉まらない
- ファンベルト・補機ベルト2件 6%主な症状: キュルキュル音(ベルト鳴き)
- スターターモーター2件 6%主な症状: ナビ・メーターが再起動する・消える
- ターボチャージャー2件 6%主な症状: オイル漏れ・オイルにじみ
- オルタネーター(発電機)1件 3%主な症状: エンジンがかからない(セルが回らない)
- ブレーキアクチュエータ(ハイブリッド)1件 3%主な症状: 警告灯が複数・全部つく
4代目 LA650・LA660(KF、D-CVT、2019年〜)
- 型式
LA650LA660- 年式
- 2019年〜
- エンジン
- 0.66L 直3 KF(NA・ターボ)、D-CVT(ギヤ併用のCVT)
事例はまだ少ない。D-CVTは仕組みが変わったので3代目までの見方をそのまま使わない
新しい世代で事例はまだ少なく、傾向を語れる段階ではありません。変速機はベルトとギヤを併用するD-CVTになり、3代目までのCVTとは構造が違います。ウォーターポンプと電装は同じKFなので、当面は3代目の見方を借ります。
症状から見る
- 警告灯が複数・全部つく2件・監修待ち
- 警告灯点灯(種類不明)2件・監修待ち
多い故障(部品別)
- イグニッションスイッチ4件 21%主な症状: ドアロック・スマートキーが効かない走行40,000km前後で多い
- 配線・コネクタ(断線・接触不良)2件 11%主な症状: バッテリー上がり・弱い
- エアバッグ1件 5%主な症状: エアバッグが作動しなかった
- バッテリー1件 5%主な症状: アイドリングストップしない・警告
- ブロワーモーター1件 5%主な症状: エアコンをつけると異音
- カメラ(運転支援・バック)1件 5%主な症状: 運転支援の誤作動・誤警報
- CVT(無段変速機)1件 5%主な症状: 変速ショック・ギクシャク
- ドアラッチ・ドアハンドル1件 5%主な症状: 部品の破損・脱落
タントエグゼ L455・L465(KF、2009〜2014年)
- 型式
L455L465- 年式
- 2009〜2014年
- エンジン
- 0.66L 直3 KF、CVT
2代目タントと同じ中身。見方も同じ
ピラーレスではない兄弟車で、事例は少ないですが顔ぶれは2代目タントと同じです。ウォーターポンプの異音とCVTから見ます。
症状から見る
このエンジンの監修済み症例はまだありません。「全エンジン」のページも参考にしてください。
多い故障(部品別)
- オルタネーター(発電機)1件 17%主な症状: エンジンからの異音(冷間時)
- AT(オートマチック)1件 17%主な症状: エンジン警告灯(チェックランプ)点灯
- ボディパネル・車体1件 17%主な症状: 錆・腐食
- ドアラッチ・ドアハンドル1件 17%主な症状: ドアが開かない・閉まらない
- タイヤ1件 17%主な症状: タイヤの片減り・偏摩耗
- ウォーターポンプ1件 17%主な症状: エンジンからウィーン・ヒュー音
初代 L350・L360(EF、2003〜2007年)
- 型式
L350L360- 年式
- 2003〜2007年
- エンジン
- 0.66L 直3 EF、4AT/CVT
ステー類の破損とオルタネーター。インテークマニホールドの冷却水漏れ
まず挙がるのはブラケット・ステーの破損(部品の脱落、ドアが開かない)とオルタネーター(バッテリー警告灯、部品の破損)で、年数の経った車らしい顔ぶれです。次がインテークマニホールドからの冷却水漏れ(水温警告灯、10万km前後)で、EFは樹脂のインマニに冷却水の通路があり、ここが割れて漏れます。O2センサーによるエンジン警告灯も2004年式に固まっています。
症状から見る
- 部品の破損・脱落10件・監修待ち
- エンジン警告灯(チェックランプ)点灯4件・監修待ち
- ブレーキの効きが悪い・ペダルが深い2件・監修待ち
- 冷却水漏れ・減る2件・監修待ち
- ドアロック・スマートキーが効かない2件・監修待ち
- オイル漏れ・オイルにじみ2件・監修待ち
- エンスト・走行中に止まる2件・監修待ち
- エンジンがかからない(セルが回らない)2件・監修待ち
多い故障(部品別)
- ブラケット・ステー6件 19%主な症状: 部品の破損・脱落走行60,000km前後で多い
- オルタネーター(発電機)5件 16%主な症状: 部品の破損・脱落走行60,000km前後で多い
- イグニッションスイッチ3件 9%主な症状: エンジンがかからない(セルが回らない)
- インテークマニホールド3件 9%主な症状: 冷却水漏れ・減る走行100,000km前後で多い
- O2センサー・A/Fセンサー3件 9%主な症状: エンジン警告灯(チェックランプ)点灯走行40,000km前後で多い
- ブレーキブースター2件 6%主な症状: ブレーキの効きが悪い・ペダルが深い
- エアコンコンプレッサー1件 3%主な症状: エアコンが冷えない
- ベルトテンショナー1件 3%主な症状: 部品の破損・脱落
監修:株式会社たま(関東運輸局長認証工場) 監修日:2026-09-13
